Pentax Ricoh Imaging Products(Philippines) Corporation 小沼 豊 社長

ao1rtop0224Pentax Ricoh Imaging Products(Philippines) Corporation 小沼 豊 社長

良いデジタルカメラはフィリピン人がセブで作っているんです  セブの観光地に行くと、首から存在感のある一眼レフカメラを下げて、友達を撮ったり景色を撮ったりしているフィリピン人が目につきます。セブは今、ちょっとしたカメラブーム。そのため、クオリティーが高く、使いやすい上、値段も手の届く価格である日本製のカメラが人気を集めています。  そんな中、組み立てから箱詰めまですべてセブで行っているメーカーのひとつにペンタックスがあります。日本メーカーのデジタルカメラがどうやってセブで作られているのか?現地法人の社長である小沼社長にインタビューしてきました。


 

セブにとってのペンタックス

  去年は震災に始まりタイの洪水、記録的な円高と日本企業にとっては厳しい1年でした。その打開策として、国外での販売数を増やすことを目標にしてきました。  
  そこで販売先として力を入れることになったのが、成長著しいフィリピン。特に、セブなんです。ペンタックスはセブで塗装から組み立て、箱詰めや発送までやっている数少ないメーカーなのに、それを知っている人は少ない。そればかりか「ペンタックスって何の会社?」って言われるほど知名度が低い。もっと地元のフィリピン人にペンタックスの良さを伝えて知名度を上げたいですね。  
  また今、1200人いるフィリピン人従業員にも「私たちがペンタックスのカメラを作っているんだ!」ということを誇りにしてもらいたいですね。

セブに根付いた企業を目指して

先にも述べたように、去年、日本は大きなダメージを受けました。でもいつまでも下を向いているわけにはいきません。生まれ変わるんだ! という気持ちを込めて「復活」のテーマの元、ペンタックスは動き出しますよ。  
私はペンタックスをもっとこのセブに根付いた企業にしたいんです。今年はセブの生産工場とアジアの販売部門で拡販の為に具体的アクションプランを実行します。どこに行けばペンタックスのカメラが買えて、故障すれば、どこで相談すれば直るのか。もっと言えば、街を歩けばペンタックスを感じられる。    
そこまでセブに根付いた企業にしていきたいですね。弊社の人気商品のカラーバリエーションのカメラで自分の好きな色のカメラと、ビーチやアイランドホッピングでも使える防水カメラを首から下げて出かけて欲しいです。

 
右:こちらがセブポットも日々愛用させていただいているK-r ホワイト
左:アウトドア用カメラWG-2, 防水(12m)、耐ショック1.5mで多彩な機能搭載
日本の技術がここからフィリピン人の手によって生産されています。 ミーティングの模様。効率よく作業するためチームワークが肝心。みんな真剣だ。よく見ると女性が多い。フィリピン人従業員の7割が女性だそうです。
難しい作業を効率よく行う為、機械の開発やシステム作りを日々行っている。特注品についても2週間後には必ず納品する。 できたてカメラを説明書などと共に、箱に入れるところまでもセブで行っています。最初から最後まですべてセブですね。 編集部が一番驚いたのが、ボタンなどに書かれている印刷を手作業で印字していることだ。ひとつひとつ何度も試し刷りしながら、インクの様子を見て部品に印字していく。かなり細かい作業だ。
「ロゴは会社の顔」と社長。そのため、ロゴの塗装はひとつひとつ手作業で塗っていく。まさに職人技。フィリピン人ってこんなに手先が器用なんだ!と驚かされる。