マルコポーロプラザホテル 総支配人 ハンス ハウリさん

image (73)マルコポーロプラザホテル 総支配人 ハンス ハウリさん

セブ市を見渡せる丘の上に建つマルコポーロホテル。グランドオープンから1年以上が経過し、セブを代表するホテルのひとつになったマルコポーロプラザの総支配人ハリーさんにインタビューしてきました。


Q:セブシティを一望できるロケーションが魅力のマルコポーロですが、ビーチエリアとセブシティのホテルとの違いはどんなところですか?

A:私はセブの魅力はわかりやすく「ABC」 Attraction(魅力)、Beach resort、City life だと表現しています。最近では、観光客の質も向上し、ただ単にビーチでのんびり過ごすという楽しみ方だけでなく、自然を楽しむエコツーリズムを楽しむ人も増えてきています。シティからでもビーチは数十分の距離ですが、街に出かけたり、山を楽しんだり、他の地域へ足を伸ばすなど、アクセスの良さがシティホテルの魅力だとおもいます。総合的に見て、ビーチで数日、またシティで数日というのが、バランスの良いセブの過ごし方だと考えますね。

Q:最近セブで大型ホテル建設の話を良く耳にしますが、セブにはホテルが足りていないのでしょうか?

A:私たちのホテルに限って言えば、部屋の利用率が現在70%弱です。これはかなり高い数値で、一般的にホテルの利用率が75%に達すると、部屋数を増やすなどの対策を講じないと発達していかないといわれているので、セブのホテル業界ではあちこちでこのような現象が起きているのではと思います。 ほかのホテルが増えることで、各ホテルがそれぞれの個性を出し合い、お客様にとってもいろいろな選択肢が増えることが大切です。そして、お客様がより自分にあったホテルやスタイルを見つけることができることで、滞在をより快適に過ごせるのではないでしょうか。

Q:日本人のマーケットはどのようにみていますか?

A:現在の日本人は大変旅慣れしています。観光のスタイルはずいぶん変化し、昔のグループツアーで外国に来るスタイルから、最近では航空券だけを購入し、個人・少人数で自分の嗜好に合った旅行を楽しむ人が増えてきました。ガイドの情報だけでは足りないような旅行のスタイルです。ビーチだけに閉じこもるのではなく、街の魅力も是非覗いていただきたいですね。当ホテルでもマクタン島のリゾートと提携し、お客様にビーチでのアクティビティも提供できる環境をつくるなど、ホテルはさまざまなお客さまに対応できる大きな器を持つことが重要だと考えます。

Q:長年にわたって、ホテル業界をマネージメントされてきた中で、ほかのリゾート地と比べてセブの魅力はどのようなところだとおもわれますか?

A:それぞれの土地には違う魅力があります。例えばタイでは仏教の文化を色濃く残した風習がありますし、バリにはヒンドゥーの流れをくんだ、イスラム教の独特な文化が残っていて興味深い。セブはというと人口の9割以上がキリスト教で人種的にはラテン系のような明るさがある。他のアジアには見られない明るいおもてなしの文化と人柄が魅力です。これは観光業やサービス業にとってはとても大切なことです。というのも、マルコポーログループ(本社は香港)全社の中でも、実は顧客満足度はセブが一番高いのです。そして二番目はダバオ(ミンダナオ島)。フィリピン人の持つホスピタリティーの高さと、セブの持つリゾートとシティのバランスの良さが最大魅力だと思いますね。 残念なのが、その情報をきちんと発信、提供しきれていないこと。セブポットさんにも日本との架け橋として今まで少なかったセブの情報発信の役割を担っていただきたい。一緒にセブをプロモートしたいですね。

2008年7-8月号 掲載