セブ領事事務所・渡邉参事官兼所長インタビュー

 

在フィリピン日本国大使館 セブ領事事務所 渡邉 博 参事官 兼 所長

 

イタリア、ブラジル、マーシャル諸島共和国を経て、今年の5月にセブ領事事務所の参事官兼所長として着任した渡邉参事官兼所長にインタビュー。

セブに赴任される前のお話やセブの印象についてなどを伺いました。

 


セブ領事事務所・渡邉参事官兼所長にインタビュー

セブに赴任される前はどちらに


 

 

マーシャル諸島共和国というオーストラリア南東の太平洋に浮かぶ島国にいました。

そこの大使館にて参事官として4年2ヶ月勤務していました。

 

マーシャル諸島共和国は、実は日本と深いつながりがあるんです。

ドイツ領だったこの地域を譲り受け、1914年から1944年までの30年間日本が統治していました。

このような歴史的な背景があるので、日本人はわずか54人ほどの少ない小さな島国ですが、日本との関係は緊密で日本の大使館は存在しているのです。(全体人口:5.313万人 2017年調べ)

 

マーシャル諸島に赴任する前は、イタリアのミラノにいました。イタリアには4回赴任しましたので、合計17年になります。

また、イタリア以外ですと、ブラジルのサンパウロにいたこともあります。

イタリアは最も長くご縁のあった土地ですが、 サンパウロでの勤務は最も印象深く残っており、セブに来てまだ日は浅いですが、サンパウロはセブと良く似ている点を感じています。

 


セブ領事事務所・渡邉参事官兼所長にインタビュー

セブの印象はいかがですか?


 

 

セブは日本から近く、すぐ帰れる安心感は大きいですね。

また先ほどもお話ししましたがサンパウロとセブの似ている点は、南アメリカの中でサンパウロは最も大きなビジネス地域なので、サンパウロも巨大ショッピングセンターがあちらこちらにあり、所狭しと高層ビルも多く建てられている反面、貧富の差も激しいです。

このような点が似ていると印象を受けました。

 

セブの問題としては、公共交通機関の問題、主に渋滞、ごみ、水の問題が考えられるのではないでしょうか?

 


セブ領事事務所・渡邉参事官兼所長にインタビュー

邦人の登録者数


 

 

在留届をもとにしますと在留邦人は、フィリピン全体で約16,900名。

マニラが約12,100名と圧倒的に多く、セブ州で3043名。この数は少ないと思っています。

 

短期で留学や観光に来る方が多いので、在留届やたびレジに登録しない方が多いのかもしれないですね。

 

在留届を登録してくだされば注意喚起などが発生した場合、領事館事務所から連絡することができるので、3ヶ月以上滞在する方は在留届を、短期で滞在される方はたびレジをぜひ登録して下さい。

海外で安心安全に生活、滞在するためにぜひお願いします。

 

 


セブ領事事務所・渡邉参事官兼所長にインタビュー

セブ在住の邦人に向けてのメッセージ


 

 

それぞれの国で特徴がありますが、セブで起きているトラブルでよく耳にするのは、スリやタクシーのぼったくり、いかさまトランプ詐欺など。

このようなケースは、昔からある手口なのですが、セブは留学生や観光客の割合が多いため、初めて来る日本人は格好の標的になりやすいのです。

 

特に若い方は、行動範囲が広くなり、ローカルの人たちと生活に触れてみたいなどの理由から、被害に遭うケースが増加しがちです。

さらに、WiFiなど電波の届かない場所に旅行されますと、日本のご家族は連絡がとれなくなり心配されますので注意して下さい。

 

また、セブでは日本人会の方々などが中心となり、盆踊りや桜祭りなどのイベントを頑張っておられますよね。

これはどこの国でも共通していて、ミラノやサンパウロなどでも日本の文化を紹介するイベントを開催してます。

特に現地の方のほうが楽しみにしてるのではないでしょうか?

 

企画されている方は、非常に苦労されているかと思いますが、その苦労が各地で大きなインパクトになっていることは間違いないですので、期待しております。

 


セブ領事事務所・渡邉参事官兼所長にインタビュー

海外在住届、たびレジはスマホで簡単!


 

 

外務省では、海外に渡航される方への安心・安全のための渡航登録サービスを提供しています。

最新の海外安全情報の他、緊急時の連絡、安否確認、支援などが受け取れます。

 

ぜひ、ご活用ください。

 

詳しくはこちら「外務省 海外安全ホームページ」